2008年10月29日

『ジャーナリズム崩壊』

ジャーナリズム崩壊(幻冬舎新書)

日本の新聞・テレビの記者たちが世界中で笑われている。その象徴が「記者クラブ」だ。メモを互いに見せ合い同じ記事を書く「メモ合わせ」等,呆れた実態を明らかにする,亡国のメディア論。



なんかよく分からないけど幻冬舎新書の目次ってこんなに見にくいのは何なのでしょうか。内容とは関係ないのでのっけからなんだこれはと思ってしまいました。章立ては,第1章日本にジャーナリズムは存在するか?,第2章お笑い記者クラブ,第3章ジャーナリストの誇りと責任,第4章記者クラブとは何か,第5章健全なジャーナリズムとは,という五章からなります。

第1章は,わりと以前から言われていたことが多いようなことがアメリカのジャーナリズムとの対比で書かれています。特に,アメリカのジャーナリズムについての記述は”ふーん”とちょっと賢くなった気がします。アメリカのジャーナリストはプロとしての仕事が求められるのに比べて,日本の記者はとりあえず情報を右から左に動かせばいいと言うバブリーな仕事のようです。あと,自己防衛の為にブログを開設しているそうです。
特に驚いたのは”第2節メモ合わせ”でした。こんなことするなら記者なんていらないでしょう。カンニングをするような人たちなんだと笑っちゃいます。あと,「一部週刊誌という雑誌」とか「なでも『分かった』スピリチュアル報道」とか,2・3年前には新聞社自体がさんざん記事の著作権を喧しく主張していたのに自分たちが行う権利侵害には頬被りして無視しているのはやっぱりクズなんでしょうね。自分たちが知る権利に奉仕するとか喧伝し,世間の評価を千度して自分たちの首を絞めているのがとても滑稽です。

第2章と第4章が分かれいるのはちょっと謎なんです。たぶん記者クラブという名称は知っている人もいるでしょうが,どんなものか知らない人が多いと思えるので,まず第4章から読んだ方がいいかなと思います。内容としては第2章が俄然面白いから前に持ってきたのかも。

まず,第2章で外国人記者が排除されているのは知っていたのですが,どう見ているかを実名で書いているところがよいですね。忘れないうちに書いておくと本書は登場人物がほぼ実名で書かれています。覚悟と責任を持っているところは評価すべきであると思います。たまに上杉隆さんの宣伝が出てくるところは愛嬌ということで許せます。

まぁ自己改革もせずに他人をバシバシと叩く一方で横並びと縄張り意識が異様に強いだけのヘンチクリンな連中なのがすごいですね。これでは批判とか書けないだろうと思うのですが厚顔無恥なのかもしれません。まともな記者もいるらしいのですが,記者クラブの問題はさんざんに批判されているのに改革できない以上,弁護する必要はないと思います。

第3章と第5章は,ジャーナリスト志望ではないので参考にならないものでした。すくなくとも記者志望の方は読むべきではないです。きっと将来に不安を覚えると思います。お子様は読むべきではないかな。

129頁を読むと大分県教育委員会汚職事件なんか平気で良く書けるなと思います。自分たち自らメディアの公共性とかいうはばかげているのではないでしょうか。むしろ本書を読むと知る権利を権力とともに妨害している連中でしかないと思います。

アメリカと日本のメディアの違いを単純かして書きすぎているというような気もします。しかし,単純化することにより問題点が浮き上がってくると思えるので,これはこれで良いのではないでしょうか。ジャーナリズムの問題点をさらっと読める点でジャーナリズム崩壊 をお薦めします。

参考リンク
EU,日本政府に対し国際会議への外国人記者のアクセス改善を要求
日本新聞協会の見解に対する駐日欧州委員会代表部のステートメント
記者クラブ制度廃止にかかわるEU優先提案に対する見解
記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解
日本新聞協会,‘韓国発酷評’に公式立場表明(中央日報)
ジャーナリズム崩壊 - 池田信夫 blog

posted by まったりな。 at 12:09 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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