2008年11月11日

『行政救済法』

行政救済法

救済法の条文の構造を解説しながら,行政法の基本を理解させる,試験直前の総復習にも有効なテキスト。

有斐閣から出ていた『条文から学ぶ行政救済法』を実質的な改訂版です。具体例が想起しやすい国家賠償法,損失補償については憲法29条と土地収用法を簡単に述べられて,行政争訟については行政不服審査法,行政事件訴訟法について,さらに行政手続法について,逐条解説をしている本です。

行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法を学びつつ行政法総論の知識がどの様に利用されるのかも意図していて,丁寧に解説がなされています。さらに多くの判例を引用することによって判例学習も同時に出来るように配慮されてていています。さらに発展的学習に耐えうるように行政判例百選T行政判例百選Uケースブック行政法 第3版 (弘文堂ケースブックシリーズ)とのクロスリファレンスを充実させている。そのため,入門者から上級者まで利用できるお得な本です。

判例の引用部分を飛ばせば300頁くらいになり試験直前まで利用できるはずです。答練や期末試験を控えて行政救済がなんとなくよく分からない,訴訟類型がイマイチよく分からないという方は序章行政救済法の全体構造を読んで自分でまとめることをお薦めします。その後,訴訟類型→訴訟要件の検討→本案解決,という3段階を意識して問題にアプローチすればとりあえず行政法の問題については解けるようになるはずです。ちなみにこの構造に乗らないのは,国民の違法・不当な行為を是正する方法,いわゆる行政上の義務履行確保です。

研究者志望でもない限り,いまのところ新司法試験では短答,論文を通じてこの本を超えるような出題はないようですから行政救済法を持っていても損はないと思います。各種資格試験にも最適だと思います。

posted by まったりな。 at 12:24 | 東京 曇り | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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