2009年09月05日

離婚に伴う子の親権者の指定


国際結婚した夫婦の離婚を巡って一方の親が子を母国に連れ帰るトラブルが相次いでいるそうです。まぁ,最近でも,妻と離婚係争中の夫が,別居中の妻が監護養育する2歳の子を保育園の送迎時に有形力を用いて連れ去った場合,現在保護されている環境から引き離して自己の事実的支配下に置いた点で,未成年者略取罪(224条)が成立する(最決平17・12・6),というような最高裁判例もあります。親権者であろうと無理矢理に連れ去れば犯罪です。ちなみ上記の毎日新聞の事例を見ると「国際的な子の奪取に関するハーグ条約」を日本が批准していないから問題で,特に日本人の母親はドメスティック・バイオレンス(DV)の被害者であったり,高額の弁護士費用に泣いていたりするらしいです。どうでもいいですけど,結婚した当時はハッピーで何も心配がないとかいうのでしょうが,トラブルが生じたらそのリスクが日本人同士の比ではないことを全然考えないのが不思議です。

ところで,これを日本人の母親が無理矢理に連れ帰られた方からみる記事もあります。
日本へ「子供連れ去り」多発 米英「ハーグ条約」批准圧力(イザ!)
多面的に物事を見る必要があるという例なんでしょうけど。下の方の記事の方がだいぶバランスのとれた内容ではないかと思います。もちろん,無理矢理に日本に連れ帰れば当然に従前の在住国でも犯罪になります。場合によっては,ロス疑惑の故三浦和義のように入国したら逮捕なんてことになります。

他国に言われて強制されたみたいな形で批准する必要はないのでしょうけど,家族の在り方が多様化しているのだから民法の親族編の改正と共に十分に議論する必要があるではないでしょうか。なお,離婚に伴う子の親権者の指定は,親権者の決定は子の福祉を重視して行うべきであり,その準拠法も子を中心にして指定されるべきです。そこで,離婚の効力の問題ではなく親子間の法律関係と性質決定されるの通説的見解で,法の適用に関する通則法32条により実質法が定まります(まず子と親の本国法が同じときは子の本国法,他の場合には子の常居所地法が適用されることになる)。

posted by まったりな。 at 20:55 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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