2010年07月05日

『議会の迷走』

この巻はナンシーの駐屯軍による1790年8月31日の反乱であるナンシー事件から話が始まります。ラファイエットが背後で動いるのではないかと思わせられますが,憲法制定国民議会はその対応をめぐて右派と左派の綱引きが始まります。しかし,ミラボーの演説によって,ラファイエットの従兄のブイエ将軍の鎮圧について追認する決議をすることになります。左派の主張もわかりますがとりあえず穏当な結論ではないでしょうか。

ナンシー事件が一段落すると,財政は逼迫と革命思想の進展のため教会を改革する聖職者民事基本法を制定します。この問題では,タレーランが主役となりますが,1県1司教区,司教も司祭も選挙で選ばれ,かつ法王ではなくそれぞれの教会の上級者によって叙任され,給料は国家によって支払われるというもので大きな反発をまねきます。聖職者もこの法律に対して宣誓聖職者と宣誓拒否聖職者の二派に分かれ混乱を招きます。

ルイ15世の娘でルイ16世のおばにあたる2名の王族が亡命を企てようとして国民議会は仰天します。それまでも革命によって多くの貴族が亡命し,フランス国外において反革命の企てなされたからです。そこで亡命禁止法の制定についてまた右派と左派が綱引きが始まり紛糾します。亡命禁止法の反対の立場からミラボーが動きはじめす。

しかし,ミラボーはそのさなかになくります。初期の革命を指導し立憲君主制を主張したミラボーが死亡することによりヴァレンヌ事件へとつながるのですがそれは第5巻で。ミラボーの呟きというか独白がおおくてちょっと冗長な感じがするのですが,初期の革命の指導者であり大きな影響力を持ったミラボーなので許されるのかも。
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佐藤 賢一

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posted by まったりな。 at 19:18 | 千葉 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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