2010年11月05日

『十字軍物語1』

中世ヨーロッパの十字軍でそれも第1次十字軍の活躍が読めます。そもそもの発端が異教徒イスラム教国からの聖地エルサレムの奪還という大義の裏で,ビザンチン(東ローマ)帝国皇帝アレクシオスが要請したのはビザンチン帝国への傭兵の提供であったことを初めて知りました。その課程で貧者の十字軍(民衆十字軍。修道僧・隠者ピエールと騎士ゴーティエ・サンザヴォワールに率いられてフランスを出た一行)などあまり教科書的には論じられないことなどなかなか面白いです。また,当初は第1次十字軍が宗教を背景にしたものとは思っていなかったイスラム諸国の思い違いから内部分裂している状況下で寡兵でどんどんと侵略され十字軍国家が成立していきます。

ときには対立したり騎士のあり方などが物語に随所に出てきて楽しめます。トゥールーズ伯レーモン4世(レーモン・ド・サンジル)と他の諸侯との対立やボエモン1世(サン・マルコ・アルジェンターノ)や教皇使節アデマールが指導的な役割を果たしていると思っていたのですが,ゴドフロワ・ド・ブイヨンやエデッサ伯ボードゥアン(ボードゥアン1世),タンクレード(ガリラヤ公タンクレード)の活躍など興味深いものがあります。やっぱり印象に残るは人間関係と寡兵で十字軍国会の成立過程ですね。
十字軍物語〈1〉十字軍物語〈1〉
塩野 七生

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posted by まったりな。 at 07:54 | 千葉 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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