2011年11月05日

『あの戦争と日本人』

あの戦争と日本人あの戦争と日本人
半藤 一利

文藝春秋 2011-01
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江戸時代以降の日本の歴史を言うのをまともに教えて貰った記憶は無いので,まぁ自分で色々折に触れ本で知識を入れているわけです。本書は幕末から戦争終了までの時期についてトピックとなる戦争などを取り上げながら半藤一利の口述をまとめた本です。その意味で大変分かりやすい本であると思います。

特に印象に残ったのは328ページです。戦死者の中で広義の餓死者(明確な定義がないので内容は不明)の割合は?と陸軍の戦死者(およそ165万人)うち海没者(輸送中での海難死亡者)は何人か?およそ無駄死にがこんな割合でいるのに驚きです。それで,かえって戦争遺族が靖国神社にこだわる理由が何となく想像できます。要するに夫・息子など愛する人を無駄死にだったというは余りに残酷なことです。それでその心情をなんとかするべくいろいろな方法の一つとして靖国神社への合祀があるのだろうな漠然と考えます。もう一つ印象に残ったのは,379ページの”ジャーナリズムが煽ることで世論が形成され,世論が大きな勢いになってくるとこんどはジャナーリズムが引っ張られる”そう言った一面は小泉インチキ内閣の時に気持ち悪いなぁというくらいに体験しました。ぜんぜん変わっていないところが空恐ろしい状況です。

そのほか,読んでいて割と関心が持てたのは”原子爆弾と日本人”です。ココの人間は大きな差があるのかもしれませんが総体としての人間はそれほど大きく差が出来るモノではないのだと。最後の部分の「これは,原子爆弾です。」という述懐はそれを物語ります。”特攻隊と日本人”の部分はおよそ帰ってくることのない人命無視の作戦がどうのように決められ,施行されていったのか。この話しが本当ならば(残念ながら自分では検証できない。),極めて無責任な話しです。大西帝国海軍中将に責任を押しつけて済むような話しではないはずです。”昭和天皇と日本人”はコンパクトなのですが昭和天皇の孤独と苦悩がわかりやすく書かれています。

幕末から戦争終了までの時期についてさらっと読みたい方にはオススメできる本です。

posted by まったりな。 at 17:54 | 千葉 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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